こんにちは!アニメイキングの黒木白桃です。今回は作りこまれた世界観で人々を魅了する珠玉の作品を紹介します。作品紹介と個人的な所感を記しました
攻殻機動隊
世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら、耳と目を閉じ口をつぐんで孤独に暮らせ
SACシリーズは26話*2作+3作目「SSS」(約105分)=計53話
これを見ずにしてSFは語れない
この世界では人類・サイボーグ・アンドロイド・自立型のロボットいう存在が多数出てくる。その生物としての境界線が曖昧になった世界で、人類ってなんだろうね? 魂や意識っていうのはどこにあるんだろうね? というテーマを主眼に置いた作品
見るうえでカギとなる2つの言葉を紹介する。それは「電脳化」と「義体化」だ。「電脳化」とは脳にマイクロチップを埋め込みことをいう。これにより脳から直接インターネットに接続できる。最大の利点はあらゆる情報をリアルタイムで検索したり、自分が見た世界を相手と共有することが出来る
「義体化」とは生身の体から機械の体になることをいう。強靭な肉体を手に入れたり、「電脳化」技術と合わせたりすることで演算能力が飛躍的に上げることが出来る。「義体化」技術の進歩により肉体的には本来死んでいた人の命を救えることが可能になった
つまり、この世界には4つの種類の人類がいる
- 完全に生身の人類
- 電脳化はしているが、義体化はまったくしていない
- 電脳化をしており、義体化を部分的(例えば左眼など)にしている
- 全身義体化された、完全サイボーグ
2番目の人類が3番4番の人を見て自身の戦闘力のなさを悩んだり、4番目の人類が「自分は“人間”ではないのではないか?」と葛藤したりするのが面白い
Dr.Stone(ドクターストーン)
「科学では分からないこともある」…じゃねぇ。分からねぇことにルールを探す、そのクッソ地道な努力を「科学」って呼んでるだけだ
第1期24話+第2期放送中
その日世界中の人間は全て、石になった――
突如謎の光につつまれて人が石になってから3700年が経過した。もう高度に発展した現代社会はなくなり、文明が崩壊し原始時代へと逆戻りしていた。その世界で目覚めた主人公:千空は1から文明を作り直すことを目指していく
あ~はいはい、ジャンプ作品特有の都合よく進んでいくアニメでしょ? と思っていた時期も私にもありました
病気の少女を救うために1から薬を作る道筋が丁寧で作りこまれている。きちんと裏をとって科学監修をしているため、やろうと思えば実際にできたりする。科学を通じて食が、医療が、コミュニティが広がっていく。丁寧な描写に加えて毎回あきさせないテンポ感が絶妙だ
俺らは神様でも天才でもねぇ。1歩ずつ1歩ずつ地べたはいずり回って作ってくんだよ
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STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)
最初のお前を騙せ。世界を騙せ
全49話+劇場版
「タイムトラベルもの」の最高傑作
最初はキャラクターが痛々しく見るにたえない。だが、見るのにつれどんどんハマったいく不思議な感覚を味わえる
構成力がとても高く、序盤に散りばめられた謎が、終盤でキレイに伏線回収されていく展開はとても素晴らしい。タイムトラベルをすれば当然自分を覚えている者は1人も存在せず、男は1人誰も頼れずに葛藤していく。仲間からの裏切り・拒絶を経験し、絶望してなお男はあきらめずに世界を繰り返す
伏線回収がキレイなため、2周目以降は1周目では気付かなかった新たな発見が見つかる。「ここのシーンは後々のこのシーンに繋がるんだよな」と思いながら見ると、さらに楽しむことが出来る
とある科学の超電磁砲(レールガン)
ほんと退屈しないわね、この街は
24話+OVA+24話+25話=74話。本編である『禁書目録』や『一方通行』を含めれば+74話+劇場版+12話なので、全160話と膨大な量になる
人口230万人、東京都西部のほとんどを占める巨大な都市。その人口の約八割が学生ということから、「学園都市」と呼ばれる。そこを舞台に日常に潜む巨大な陰謀へと立ち向かっていく少女を描いた作品
「萌え」と「燃え」が融合しており深夜アニメ初心者にぜひ見てもらいたい。女の子同士のきゃきゃうふふ♪な日常ものとしても、超能力バトルもの、高度に発展したSFアニメと色々な視点で見れることが良し
長く愛されており多数の作品が出ている。そのため

どれから見るのが良いのか分からない
と思うかもしれないが、基本的に全シリーズコンプリートしたい!っていう人は放送順に見れば良い。放送順は以下の通り
- 『とある魔術の禁書目録』(全24話:2008年10月4日~2009年3月21日放送)
- 『とある科学の超電磁砲』(全24話:2009年10月3日~2010年3月20日放送)
- 『とある魔術の禁書目録Ⅱ』(全24話:2010年10月8日~2011年4月1日放送
- 『とある科学の超電磁砲 OVA』(全1話:2010年10月29日発売)
- 『とある科学の超電磁砲S』(全24話:2013年4月12日~9月27日放送)
- 『とある魔術の禁書目録-エンデュミオンの奇蹟-』(2013年2月23日公開)
- 『とある魔術の禁書目録Ⅲ』(全26話:2018年10月5日~2019年4月5日放送)
- 『とある科学の一方通行』(全12話:2019年7月12日~9月27日放送)
- 『とある科学の超電磁砲T』(全25話:2020年1月10日~9月25日放送)
全160話+劇場版。

え~全シリーズはちょっと長い…世界観だけ掴みたい
と思う方は『とある科学の超電磁砲』だけを見るだけでOK。個人的に好きなのは『とある科学の超電磁砲S』1話~16話で描かれる妹達(シスターズ)編
PSYCHO-PASS(サイコパス)
法が人を守るんじゃない。人が法を守るんです
3シーズン全41話+劇場版5本あるが、1期のみ(22話)で良し
大人向けの社会派アニメ。人があらゆる数値によって管理された世界で主人公らは葛藤を重ねる。とくに重要となってくるものが「犯罪係数」という数値だ。この数値は将来犯罪をする可能性や暴力性の高さを示している
そのため、まったく犯罪をしていなくても「犯罪係数」が高ければ「潜在犯」として裁かれることになる。主人公らはそれぞれの正義を胸に「潜在犯」に銃を向ける。そうした中で実際殺人をしてなお、「犯罪係数」が低いままの特殊な人物と対峙する。数値に縛られた警察官たちはその人物を裁くことが出来るのか? すべてが数字で決まる世界の先にあるものとは――
コードギアス 反逆のルルーシュ
撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだ
25話*2期=全50話
巨大国家ブリタニアに支配された日本は「エリア11」となった。ごく普通の学生だった主人公が特殊な能力「ギアス」に目覚めることで物語が大きく動きだす。彼は世界を壊すために暗躍する
この主人公の立場っていうのが非常に面白い。現ブリタニア帝国のトップである皇帝の実息子なのだ。つまり、ブリタニア人の立場でありながら日本のために戦っているというものが興味深い
主人公とは対照的にライバルは日本人ででありながらブリタニアのために戦っているという複雑な構成がストーリー深みを持たせている
魔法少女まどか☆マギカ
思えばそのときの私はまだ何も分かっていなかった。奇跡を望む意味も、その代償も
TVアニメ全12話+劇場版[新編]叛逆(はんぎゃく)の物語
かわいらしいキャラクターデザインとは対照的な重厚なストーリーが話題を呼んだ作品

は~… 魔法少女かー、いいよそんな子供向けアニメ
誰しもがそう思った…。しかし、ふたをいざ開けると今までのアニメが描いてこなかった物語が描かれる。そのためこの作品をきっかけに「まどマギ」ふうアニメというモノが多数生まれた
12話と短く話も分かりやすいため、この10作品の中で1番見てもらいたい作品だ
ID:INVADED(イド:インヴェイデッド)
たしかに写真に映すものはこの世の現実だろう、お前にとっての。「うすっぺらい人間たち」でも、その「うすっぺさ」はお前のものだ
全13話
この10作の中では最も新しい作品で、個人的に最も難しい作品だと感じる。正直、これを言語化するのは難しく万人におすすめできるか?というと疑問ではある。しかしこの言葉では表現できない独創性ある世界観が素晴らしい。このアニメの前ではどの言葉で説明してもチープに見え、魅力が100%伝えることが出来ない
個人的には明解な作品を好むため、見終わったばかりのときは満足感がなかった。だが、月日が流れても今作の独特な雰囲気は忘れることがなかった。現時点では評価が難しいが、今後2周目を見たときの新たな発見を期待してこのランキングに入れた
もう、SFというジャンルは使い古されていると思っていたし、SFもどきのなんちゃってSF作品が多いと思っていた。しかし、今までのSFが描けてこなかった「殺人者の無意識」を見事に描いている
プリンセス・プリンシパル
通りすがりの宇宙人…黒蜥蜴星(くろトカゲせい)から来たの
19世紀末、東西に分裂したロンドンを舞台に彼女たちはスパイとして暗躍する。本格スパイアクションここに開幕
ジャンルはスチームパンク。1890年あたりの蒸気機関と「ケイバーライト」という重力を無くすことができるテクノロジーが発達し融合した世界が魅力。この「ケイバーライト」いう存在がアクションに厚みを増している。壁を走ったり空中を飛んだりとアニメという媒体でこそ成せる技だ
彼女たちは貧困・差別・格差といった「見えない壁」を壊すためにスパイとして戦う。特に5話の剣術アクションは必見! 絵コンテ・原画・作画監督をやった天才アニメーターがいたからできたクオリティーだ
劇場版の「Crown Handler」第1章が2021年2月11日公開予定なため、これを機に見ることを強く薦める
「私たちは何?」「スパイ。嘘をつく生き物だ」
ギルティクラウン
善意とはそう名乗った時点で悪意である
全22話
2029年12月24日、突然出現した謎のウイルス「アポカリプスウィルス」によって日本は国家としての機能を失った。複数の国で構成された「GHQ」に支配され、事実上の植民地となる。それから、10年後の2039年。人々は思う所がありながらもGHQを頼り、平和(仮)を受け入れつつあった。しかし、

このままGHQの頼りっぱなしで良いのかよ!? 俺たちの日本を取り戻すぞ!
と立ち上がる存在が居た。ただし、これは主人公ではない。むしろ、主人公:桜満集(おうま しゅう)はなよなよ系。しかし、集は本来 解放組織であるリーダー涯(がい)が手にするはずの「能力」を間違って受け継いでしまう。彼はその能力と友達を使って戦う
賛否両論が多い上に尺不足感は否めない作品だが、キャラクターの人間・映像美・作画・音楽がハイクオリティーだ。とくに映像美に関しては2011年に放送されたアニメでNo.1といって良い。ちなみにNo.2にアイマス、No.3にFate/Zeroと私は考えている
他9作と比較したら見て欲しい優先度は落ちるが、見て損はないアニメだ。賛否両論が多いと不安だ……!という声が聞こえてきそうだ。しかし、賛否が起こらないありふれた保守的な作品に価値はあるのか?いな無い。賛否が起きるということは少なからずそれだけ多くの人の心を動かしたものといえる
アニメってどこで見るの? おすすめの視聴方法は?
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