「アルドノア・ゼロ」火星と地球の惑星間戦争を描くロボットアニメ
こんにちは! アニメイキングの黒木白桃です。今回はロボットアニメ『アルドノア・ゼロ』を紹介します
2014年夏と2015年冬に12話づつ計24話で放送されたオリジナルアニメ。制作はA-1 Pictures +TROYCA。監督;あおきえい、ストーリー原案;虚淵玄(うろぶちげん)のFate/ZEROコンビだ。シリーズ構成は高山カツヒコ。バカとテストと召喚獣や、知る人ぞ知る名作「喰霊‐零‐」(がれい ぜろ)を手掛けた。音楽;澤野弘之(さわの ひろゆき)進撃の巨人や、ギルティクラウンなどが代表。
豪華スタッフ陣によって手掛けられたこの作品だが、正直印象は薄いかなと感じた。
1.圧倒的戦力差を覆す戦略が面白い。特に3話
2.地球人・火星人それぞれの思いが上手く描かれている
3.身も蓋もない言い方をすれば、コードギアスのパクリなアニメ
概要
『アルドノア・ゼロ』(ALDNOAH.ZERO)ってどんなアニメなの?
あらすじ
西暦2014年、地球と火星の戦争から15年後。火星の皇女アセイラム姫は和平を望み、地球で親善パレードを行う。姫の無事を願う地球から来た少年スレイン。一方、地球では、高校生の伊奈帆たちは戦闘用ロボット・カタフラクトの操縦訓練を受けていた。
放送時期 | 2014年夏 12話 2015年冬 12話 合計24話 |
制作会社 | A-1 Pictures・TROYCA共同制作 A-1が手掛けた他作品(タップ・クリックすると当サイトの各記事に飛びます)
など多数 TROYCA(トロイカ)が手掛けた他作品
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監督 | あおきえい
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シリーズ構成 | 高山カツヒコ
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キャラクターデザイン・総作画監督 | 志村貴子(原案)・松本昌子 |
音楽 | 澤野弘之(さわの ひろゆき) |
音響監督 | 明田川仁(あけたがわ じん) |
主演声優 | 花江夏樹・雨宮天・小野賢章 |
原作 | なし。オリジナルアニメーション |
円盤売上 | 初週 4,248枚(2巻)~7,280枚(1巻) 合計 5,551枚(9巻)~10,029枚(1巻) |
OP1 Kalafina 「heavenly blue」
ED1:Aver SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki 「A/Z」
ED1:Bver SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki 「aLIEz」
OP2 SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki 「&Z」
ED2 藍井エイル 「GENESIS」
キャラクター紹介
界塚伊奈帆 かいづか いなほ
15歳
スレイン・トロイヤード
16歳
アセイラム・ヴァース・アリューシア
15歳
ライエ・アリアーシュ
16歳
網文韻子 あみふみ いんこ
16歳
界塚ユキ 准尉
21歳
鞠戸孝一郎 大尉 まりと こういちろう
37歳
ダルザナ・マグバレッジ艦長/大佐
27歳
ザーツバルム伯爵
43歳
評価
上から順に重視する。詳しい評価基準についてはこちら→当サイト(アニメイキング)におけるアニメの評価基準について
1.メッセージ性 | |
2.構成・脚本 | |
3.演出 | |
4.オリジナリティー | |
5.キャラクターの魅力 | |
6.音楽 | |
7.作画 | |
+ | |
8.見やすさ・カジュアル度 | |
9.独断と偏見に満ちた個人的な好み |
良い点
- 圧倒的戦力差を覆す戦略が面白い。特に3話
- 地球人・火星人それぞれの思いが上手く描かれている
悪い点
- 身も蓋もない言い方をすれば、コードギアスのパクリ。好みでいえばアルドノアの方が好きだが
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- フジオンデマンド FOD
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感想 ネタバレあり!
一言でいうと火星に移り住んだヒトと、地球に残ったヒトとの惑星間戦争である。この設定を聞くと非常に面白そうと思う。しかし、この作品は薄い! つまらないでは無く「薄い」のだ。最高の食材を使って普通のものが出てきたみたいな感覚だ。何かが足りない! その何かを紐解く。
足りなかった物はたった1点
次の解説には軽いネタバレが含まれます。
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主要人物が死ななかったため薄いと感じた。
いや、最後まで見たけどCV櫻井孝宏 がやっていたキャラや、火星側の主人公の上官死んだやん!って思うかもしれない。だが、それらのキャラは「主要」ではないのだ。
比較対象として「コードギアス」を上げる。
2つの作品は似ている点が多い。
- ロボットもの
- 戦争もの
- 群像劇
- 主人公側が戦況的に不利・不可能な相手
- その不利状況をどう打破するか?
- 主人公の頭の切れの良さと、戦略
- A地球陣営の地球人・B火星陣営の火星人・C地球陣営の火星人・D火星陣営の地球人という敵対構造・キャラクターの関係図が似ている
似ている点は多々あるが、違う点は何だろう?と考えたとき、命の重さの違いだろうか。規模的には地球vs火星と、日本vsアメリカなため、スケールの大きさはアルノドア・ゼロの方が軍配が上がる。
対して、命のやり取りはメインヒロインである1人を殺した、さらにラストで主人公が死ぬという描写をしたコードギアスに軍配が上がる。スケールに比例して「命の重さ」増していたら、さらに良い作品になったと思う。世界観の大きさ、命のやり取りの小ささ 悪い意味でギャップを感じた。
第12話「たとえ天が堕ちるとも-Childhood’s End-」を工夫すべきだった
1クール目最終話ラスト 火星の姫;セラムを撃ったザーツバルム、その後にザーツバルムと伊奈帆を撃ったスレイン。EDは流れず、流れるのは吹雪の音だけ。「喰霊‐零‐」の1話と似ている構成。喰霊と同様に主人公実は別でしたーみたいな演出があれば評価は変わっていた。4人のうち誰かは死ぬべきだった。もしくは12話のラストシーンを1話の冒頭で見せるという手法もあったはずだ。
良いところ2点
圧倒的戦力差を覆す戦略・頭脳戦
あらゆる物質を吸収・消滅させるスーパーバリアを持つ火星のロボット。一見最強に見えるロボット、弱点なんて存在するのだろうか? 追ってきたロボットに対して、トンネル内に逃げる地球人たち。しかし、火星のロボットは追ってこない。なぜだろうか?あんなにしつこく追っていたのに諦めるのは納得できない。
主人公:界塚伊奈帆(かいずか いなほ)は核心を突くたった1つの疑問を持つ。
「あらゆるものを吸収するバリア、なら火星人はどうやってこちら側を見ているのだろうか?」
あらゆるもの光や音、運動エネルギーを吸収できることが出来るのなら、外界の情報が全て無くなるためロボットの内側は黒くなって何も見えないはずだ。外界と内部を繋げるカメラやセンサーがあるはずだ。と主張する。
空からのカメラで僕たちを追っていたんだ。だから、トンネルに入ったとき僕たちを追ってこれなかったんだ。
上空に対して煙幕を張りながらカメラの視界をふさぐ。火星ロボを橋に誘導させ、橋を落とす。海に落ちたロボはスーパーバリアのせいで水をはじく。水をはじかない1点を見つけ出し、その弱点を攻撃したことにより、ロボを倒すことが出来た。
3話は特に良い回だと思う。伊奈帆の科学知識と、戦略には毎回驚きがある。2クール目ではサイボーク化して、戦略面での勝利が減ったため残念に感じる。弱い状態から強い敵を、どのように工夫して倒すか?という構図が好きだった。
地球人・火星人それぞれの思いが上手く描かれている
・地球と和平を結びたい火星の姫;セラム
・科学技術は高いが水や食料が枯渇する火星を、より豊かにさせようと地球侵略を目論む火星人;ザーツバルム
・地球出身の火星軍人;スレイン
・火星人の侵略から地球を守る地球人;界塚伊奈帆
・火星人に裏切られ、火星人を憎む火星人;ライエ
さまざまな立場の人間が、それぞれの想いを胸に戦う。戦争に善と悪は存在することなく、正義の押し付け合いしかない。群像劇のため誰に視点を当てるかによって、色々な楽しみかたが出来ることがポイント。
12話と21話で主人公2人:伊奈帆とスレインが姫に問いかける。「どうすれば戦争が終わるか知っていますか?」 2人の答えは違っていて人間性の違いも見られ面白い。
まとめ
あなたの〈アニメライフ〉に少しでも役に立ったのなら、記事を書いた甲斐がありました。最後まで読んでくれてありがとう。ではまた、黒木白桃でした
公式サイト

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