上級者向けアニメ「惡の華」感想レビュー 日本のTVアニメ史上初のロトスコープで表現した作品 83点

惡の華2,013
2,013

「惡の華」日本のTVアニメ史上初のロトスコープで表現した作品

こんにちは! アニメイキングの黒木白桃です

ロトスコープと呼ばれる特殊な撮影法を日本初でやったアニメ「惡の華」あくのはな を紹介します

ロトスコープ…現実の人間をモデルに動きをカメラで撮影し、それをトレースしてアニメーションにする手法

誰もが経験した思春期の痛々しさを描いた<超変態狂騒劇>

この記事のまとめ

1.上級者向けアニメ ふっふーん君たちにわかには良さが分からんのだよ、にわかには!(煽っていくスタイルぅ)

2.思春期特有の感情を特殊な撮影法を使って表現

3.続編 2期の可能性は100%ない 原作,円盤売上,映画どの観点から見てもない

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概要

1.放送時期  2013年春  4-6月 全13話

2.制作会社  ZEXCS ゼクシズ

3.監督  長濱博史

4.構成  伊丹あき

5.キャラデザ  島村秀一

6.主題歌  ASA-CHANG&巡礼「花 -a last flower-」

7.主演声優  日笠陽子 伊瀬茉莉也 植田慎一郎

8.原作  別冊少年マガジン 作者.押見修造

OP しのさきあさこ(宇宙人) 「惡の華 -群馬県桐生市-」

惡の華 / 宇宙人

EDは ASA-CHANG&巡礼「花 -a last flower-」

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どんな作品か?

ボードレール(フランスの詩人)に心酔する少年、春日高男。抗いきれぬ衝動のままに、密かに想いを寄せる佐伯奈々子の体操着に手を掛けたその時から、彼の運命は大きく揺れ動くことになる。その行為の一部始終を目撃した、仲村佐和の手によって……。閉塞的な小さな街のなかで、鬱積(うっせき)してゆく思春期特有の若者たちの激情はどこへ向かうのか。これは誰もがいつかは通る、あるいは既に通り過ぎた、思春期の苦悩と歓喜との狭間で記される禁断の青春白書である。

アニメ
初心者のはくとう

「惡の華」ってどんな作品なの?

アニメが好きな
クロキ

中学2年生を主人公に、思春期特有のかっとうや痛々しさを表現した作品だ

ああ有るよね~ いま思えば、大したことないことで反抗してたもんね

大人になった今でこそ薦めたい作品なんだよ

中学生が主人公なら中高生に見てもらったほうが良いんじゃないの?

いや、この作品は中高生には薦めたくないな

というのも、表現が生々しかったり、痛々しいかったりするから

冷静にこの作品を楽しめないと思うんだよ

生々しい、痛々しいってのは「俺の左手がうずくぜ」

みたいな中二病ってこと?

中二病といえば中二病かな? ただベクトルが違う

性や恋愛に興味を持ち、自分だけの特別性 アイデンティティに葛藤していく少年少女の物語だ

葛藤していくストーリーなら、中高生の共感性を刺激するから良いんじゃないの?

確かに共感性は高い 高すぎるくらいに高い!

あと、キャラデザが特長的でクセがあるから、いまの中高生にはハマらないと思うんだ あいつらにわかだし

でも、クロキ前言ってなかった?

クセがあるキャラデザは名作が多い って

クセがあるキャラデザは名作が多いよ。オリジナリティーを貫けるってことはクリエーターにとって才能だよ。

キャラデザという上辺なモノだけで判断して、内容に触れないのは思考停止だと思ってる

まあ、人によって楽しみ方はそれそれなんじゃないかな……?

やっはりこの作品の魅力はなんといってもロトスコープによる撮影方法だよなあ。まず始めに、現実の人間をモデルに動きをカメラで撮影しするんだよね。これは普通のTVドラマや、実写映画と変わらないね。その映像をコピーしてアニメーションにする手法のことを「ロトスコープ」って言うんだ。せっかく日本のTVアニメ史上初の全編ロトスコープなのに、原作厨とにわかは制作陣の意図を理解できていない、いや理解しようとしていない。こういう人間がいるからダメなんだよ。だいだいこの物語の本質は……(ry

(話なげぇ 無視しとこ YouTubeでも見ますか…)

TVアニメ「惡の華」 トレーラー

キャラクター紹介

春日高男  かすが たかお

CV植田慎一郎  うえだ しんいちろう

惡の華」イベントで押見修造、長濱博史らが公開トーク - コミックナタリー

仲村佐和  なかむら さわ

CV伊瀬茉莉也  いせ まりや

アニメ版『悪の華』の監督 「オープニングから「なんじゃこりゃ」って ...

佐伯奈々子 さえき ななこ

CV日笠陽子  ひかさ ようこ

佐伯奈々子 : 『惡の華』ロトスコープの役者のまとめ - NAVER まとめ

評価

1.メッセージ性      4.0

2.構成・脚本       3.5

3.演出          5.0

4.オリジナリティー    5.0

5.キャラクターの魅力   3.5

6.音楽           4.5

7.作画           3.0

上から順に重視する。0-5ポイントで評価し、最小単位が0.5ポイント。

1.5等外 2.0悪 2.5可 3.0中 3.5良 4.0上 4.5極上 5.0完璧

良い点

1.ロトスコープによるリアリティーある動きと、生々しさ その中にある萌えが光る

2.思春期特有の感情を丁寧に表現

3.感情の揺さぶり方が上手い

悪い点

1.キャラデザにクセがある キャラデザに偏見がない私でも、別アニメを見た後で見ると「独特の気持ち悪さ」を感じる それがこの作品の1つの魅力だと理解しているが、やはり気持ち悪い

2.完結していない 第一部完と最終回で出たが、7年も経った今(2020年5月)でも第二部は存在しない 原作11巻中 4巻までがアニメ化されている

原作は完結しているし、DVD/BD円盤売上500枚以下というひどい数字だ

2期を制作するメリットはないため、続編が作られることは100%ない これは断言できる!

↑間違ってたら、土下座も靴舐めも余裕でしてやんよ

感想

このアニメは上級者向けだと感じる。クセが強いキャラデザと特殊な撮影方法。知名度もそんなに高くない。

おそらく貴方はGoogleなどから検索してここに来たはずだ 少しでも「惡の華」に興味ももっているのなら見ていただきたい

アニメ系のブログ見ているけど、「有名作品しか取り扱ってねーじゃねーか!」

と感じたことはあるはずだ。そんな上級者に向けて紹介したいと思う

特筆すべき点はやはり、思春期の感情をロトスコープによって表現したことだ

通常のアニメーション手法ではこの作品が持つドロドロとした感情を描くのは難しいだろう

可愛い絵、萌え絵の方が支持されるにもかかわらず何故あえてロトスコープという手法をとったのか?

もちろん、通常のアニメーションでもドロドロした作風は表現できる

しかし、萌えでは男女関係における汚さは表現できるが、人間の生々しい汚さというのは表現しずらい

頭のネジがはずれた狂気にあふれたサイコパスキャラを描くなら、萌え絵はギャップが楽しめるため向いているが、リアリティーがある本当の生々しさを描くには不向きだ

リアリティーがあるというのは、悪い言い方をすれば「つまらない」だと私は思う

どこまでも現実的で「なんで現実のめんどくさいことや、くそみてーな人間関係をアニメにしてまで見ないといけないのか?」 そう思うかもしれない

俺はかっこいいバトルアクションが見たいんだ

ぼくは世界を襲う悪に対抗するヒーローものが見たいんだ

うちは素敵は運命の人と結ばれる恋愛ストーリーが見たいんや

↑こういう感情を抱くのはアニメ好きとして当然のことだ

だが、現実は同じことの繰り返しでアニメほど起伏ある人生を送った人間はそうそう居ないはずだ

そして、生々しい汚さだけでなく その中にある「かわいさ/萌え」だったりする部分も魅力的だ

1.主人公→ヒロイン1が好きという状態が始めにある

2.好きすぎてその娘の体操服を盗むという禁忌を犯す

3.ヒロイン2にそのことがバレ、契約という 主人公⇔ヒロイン2 関係ができる

4.しかし、ヒロイン2はクラスの嫌われ者でいじめられる かばう主人公

5.かばった主人公を見て ヒロイン1→主人公 気になり始める

6.あこがれであるヒロイン1とデートを重ねるも、体操服の件は本人にはバレていない

葛藤する主人公

5のシーンは萌える 感情を揺さぶってくる

第4話のあこがれだった女の子から「かっこよかったよ」宣言!! しかし、クラスの嫌われ者ヒロイン2をかばったことで今度は自分がいじめのターゲットにされる

ヒロイン1の奈々子はそんな周りの状況を気にせずに優しくほほえむように「おはよう」と声を掛ける たった4文字なのにその言葉には重みがあり温かみがる

でもこれは、ヒロイン2との接点があったからヒロイン2をかばい、あこがれの奈々子と親しくなったのはなんとも皮肉なものだ

だから、この「惡の華」というアニメは、1回現実の人間を撮影しアニメーションにするロトスコープにすることで、人間の汚い感情と優しい感情を上手く表現できたんだと思う

特に10話は歴代TOP20に入ると思う神回だった それまでの描写を利用した感情の爆発が美しい

芸術は爆発だ! たろう

まとめ

全編ロトスコープを使ったアニメである

特殊な撮影法とインパクトが強いキャラデザは賛否が分かれる

しかし、みんなが面白いと思うアニメと、評価が分かれるアニメはどっちが価値があるだろうか?

私は圧倒的に後者が価値あると思っている

みんなな面白いという作品は作者のメッセージ/信念というものが薄く味気がない

評価が分かれる作品は新しいことに挑戦したり、作者のメッセージがダイレクトすぎて波紋を呼ぶから評価が分かれるのだ

ただ残念なのは完結してないことだ。だが、アニメを通じて原作漫画も読んでみたいと感じたきっかけにもなった

ではみんなのアニメライフが楽しくなるように期待する

視聴方法

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1.dアニメストア

2.Amazon

3.Netfilx

4.U-NEXT

5.Hulu

6.フジオンデマンド

7.バンダイチャネル

公式サイト

アニメ「惡の華」公式サイト
講談社「別冊少年マガジン」連載 中、原作 押見修造のテレビアニメーション企画「惡の華」公式サイトです。 様々な情報はここからご覧下さい。

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